粛々と街はうつろい
部屋の花が枯れたので捨てる
窓枠の中で木々は
今日も葉を散らす
日々がまた色を変えて
今日は季節の変わり目
不思議な天気の朝で
舗道にきらめく水たまりを
トラムが跳ねて無数に
映る狂い咲いたつぼみの朱
風に巻き上がる呼吸音
たわいもない会話の連綿が
電子を生んだ
笑った
憶えた分何かを忘れ
掬った分何か取りこぼす
前へ前へと歩けば、後ろには
振り返るものが増えていく
そこに居たいと願うより早く
そこのかたちが変わるのが
楽しくもあり悲しくもあり
つまり、愛おしいということだろう
今日は季節の結び目
魔法の月の夜で
街の灯の明滅はいっそう
まぶしく見えてきれいだ
凍えた手で飲むスープの
蒸気で曇る戯れ言
またたく星、投げる祈り
街角で華やぐ素敵な音楽
粛々と街はうつろい
水のこころはたゆたい
窓枠の中で、咽喉の奥で
きみはきみの、俺は俺の
季節の変わり目を見てた
季節の結び目を見てた続きを読む
部屋の花が枯れたので捨てる
窓枠の中で木々は
今日も葉を散らす
日々がまた色を変えて
今日は季節の変わり目
不思議な天気の朝で
舗道にきらめく水たまりを
トラムが跳ねて無数に
映る狂い咲いたつぼみの朱
風に巻き上がる呼吸音
たわいもない会話の連綿が
電子を生んだ
笑った
憶えた分何かを忘れ
掬った分何か取りこぼす
前へ前へと歩けば、後ろには
振り返るものが増えていく
そこに居たいと願うより早く
そこのかたちが変わるのが
楽しくもあり悲しくもあり
つまり、愛おしいということだろう
今日は季節の結び目
魔法の月の夜で
街の灯の明滅はいっそう
まぶしく見えてきれいだ
凍えた手で飲むスープの
蒸気で曇る戯れ言
またたく星、投げる祈り
街角で華やぐ素敵な音楽
粛々と街はうつろい
水のこころはたゆたい
窓枠の中で、咽喉の奥で
きみはきみの、俺は俺の
季節の変わり目を見てた
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