イ段だけで歌を詠んだら最悪なことになって笑えた。
タッカーとデイル 史上最悪についてない奴ら
スプラッターギャグ映画という珍しいジャンル。ずっと笑っていられた。冒頭にある「コミニュケーションが必要」というヒロインの思想が暗示になる。盲信したイデオロギーのやばさという点においては「ヒトラーのための虐殺会議」と案外、テーマは同じだったんじゃないかと思う。
人に投石したり、殺人を肯定する「正義」という信仰があるが、本当に正しいものは逡巡と葛藤の過程にある。
支持政党を疑い、支持しない政党の良さを探すというプロセスが欠落している人間は、どの政党が政権を担おうが、結局どこかに「投石してもいい奴」を生む。
神を疑い悪魔を吟味してこそ自分の立ち振る舞いを定められる。あなたの信じる神はいつだって、誰かにとっての悪魔である。あなたにとっての賢さは誰かにとっての愚かさである。
この作品には正義の検証を怠るとどうなるかが描かれている。
さて、「コミニュケーションが必要」なのは確かだが、どちらかがヒステリックだとそれもうまくいかない。自分の、日本から移住したいという欲求は、国政や経済面での不安ではなく、もしかしたら「建設的な議論が成立しない国民性」みたいなところにあるような気がした。
やり直したらきれいになった。