ラックチャックのライブを観にいく。

大重と知り合ったのは大学でのある会議。
公演を控えていた俺は役者探しにてんてこ舞いで。
会議の場に終わってから登場したその男は、ダメに高いテンションと、野暮ったさを全開にしていて開口一番俺は「君、もてないでしょ?」と思わず告げてしまった。
彼は、一瞬きょとんとしていたが、すぐさま
「もてない!」と返した。

彼を交えて「嘘は罪 −モテない奴等が狂う前に−」を上演した。
彼はその後、芸人への道をひた走ってる。

今日、彼のお笑いのライブを見た。
帰り道でしみじみしてしまった。
いつか、大重と再び同じ舞台を踏みたい。
それも演劇を続ける理由の一つかもしれない。

渋谷を歩いて。
東京は何より不条理が蔓延している。と、思っていたが、それは東京に限定した話ではない。新宿で、ガンジャ中毒のカメラマン(名前は知らない)と遊んでコマ劇前で石ころになっているそのとき、あーこの時間この場所にいる奴らは俺も含めて全員死んでしまったほうがいいなあ などと考えていた。
極めて冷静にそう考えていた。
深夜の歌舞伎町を徘徊するポン引き、売人、バイタ、不法入国者、ホームレス、俺、カメラマンの男とその他薬中、家出人、ヤクザ、タトゥーの人、酔っ払い、熱病患者。
それから新宿の夜を歩くのはなんかつらくなった。
熱病患者になりたくなかった。
東京の路上には疫病が転がってて、家に帰ったら手を洗ったほうがいいのだと思った。