音楽のレーベルを運営している。elegirl labelという。
全然毛色はちがうけどDJもやっている。やさしいおばけという。

ベルリンに来て改めて音楽いいなってことを再確認している。
先日、シャ乱Qの「いいわけ」を聞いて歌詞のほとんどをおぼえていた自分に驚いた。(タイトルは失念していた)
聞きながら、なんていうか、ぶちあがった。



アコースティックな音は感動できる。デジタルな音だって感動できる。
踊れようが眠くなろうが感動できる。整然とした音の配列の美しさもあれば、たたきつけた様な騒音雑音の羅列の中にも美しさはある。トラディッショナルな音の楽しさもあれば、商業的な音楽の楽しさだってばかにできたものじゃない。節操がないと言われようが、せめて感受性に関してはフィルターをかけずにいたい。

音楽っていいなーってはじめたレーベルを転がしながら辿り着いたのはやっぱり「音楽っていいなー」だった。
いろいろな国の音楽を聴きながらそれをつくっている人の内面とそいつが暮らしている町のことを思う。
それがほんとに楽しい。続けて行こうじゃないの。

* * *

季節はとうに冬で
その移ろいはきっと
ドーピングきめたベンジョンソンよりはやい
京王線の特急よりはやい
速水って名前の奴よりはやい
早杉って名前の奴よりはやい
そんな名前の知り合いはいない

此処にいたい気持ちも
次の季節に焦がれる気持ちも
どちらもが私なのです
私とは、あいまいな存在なのです
「ウグイス」とか「ニイガタ」の漢字表記よりも
あいまいでおぼろげな私は
遠い異国でおばけを名乗り
歩みの赴く先を時折見失っては
あいもかわらず
さまよっているのですが
星も花も
お酒も音楽も
あるので
なにも心配は要らないのです
へらへらしていられるのです

季節はとうに冬で
その移ろいはきっと
ものすごくはやい
そのものすごさに
ほえーとかふがーとか驚愕しているのが
その時間が
愛おしいのです