※同じ症状に悩んでいる方向けに記録しておきます。

検査から3週間くらい。いきなり手術の日がやって来た。
ほんとは検査の翌週に血液検査の結果を聞きに行く必要があったのだけど、都合がつかなかったので「当日伝えてください」と言って通院を1回省略した。

手術前に病院から伝えられた注意事項は
・術後4日は安静に
・当日は出血で汚れてもいい服を
・当日の朝食昼食は軽いものを


僕から補足すると
・医療保険は適用になるので、書類を申請して当日渡すと処理が早くなる
・おかゆなどのスープベースの食べ物を買っておいたほうがいい
・マスクやティッシュは事前に十分用意しておく
・amazonプライムビデオなどの動画見放題サービスはだいぶ助かる


鼻中隔湾曲症の手術には全身麻酔と部分麻酔の方式があるらしい。僕が行った病院は後者だった。全身麻酔は身体への負担が大きいから、という理由だった。確かに部分麻酔で日帰り手術のほうが経済的負担も小さそうに思えた。

手術

受付後すぐに採血の結果を聞く。
感染症は全部陰性でした。よかった。

・事前準備
鼻に薬品のついたガーゼを詰められる。え!そんなに!っていうくらい詰める。無理だ!入らない!そんなに入らない!!って感じ。
鼻を乱暴された直後に点滴を打つ。(点滴怖いので静かにシクシク泣いた)
それから30分放置。なんとうか処刑前という感じ。いやいや平和に生きるための手術だ。
越えなくては克ち取れない逆境だ。
そう、覚悟を決めようと試みるための期間。

・手術室へ移動。
点滴は術後までついたまま。指先と胸に心電図や酸素濃度計測の電極をつけ、血圧計も取り付ける。血圧計が5分に1回計測するのでそれで手術時間を数えられる。

・術式開始
まずガーゼを抜いて、鼻毛を切られる。それから麻酔を打つ。チクっとする。鼻の奥を攻撃されるのはけっこう苦しい。「うああ!」と声を上げる。麻酔はすぐ効くのですぐに切開が始まった様子。とにかく最初の5分が山場で、そこを越えれば先生の言うことを聞いてさえいればいい。金属音や骨が崩壊する感覚はひたすら恐怖なので、目を一生懸命つむるが、普通の顔をするように言われる。
無理だと思う。

ノミでガンガン突いてるのはわかりやすいくらいにわかる。その他は何をされているか想像できないししたくもない。
「メキメキいいますよー」メキメキ!
「ベリベリいいますからね」ベリベリ!
と、先生が次にどういう音がするか説明してくれるから多少安心できるが、この「メキメキ」とか「ベリベリ」という音が顔面の中から聞こえる恐怖。頭蓋骨が彫られている感覚。これがほんと怖い。ホラーすぎる。

30分経過したくらいで先生が
「もう7割終わりましたよ〜目を開けてください」という、涙目をひらくと、シャーレの上に血まみれの骨屑が置かれている。
「え!!こんなに採ったの!!」
という量。(ダースチョコ3つくらい)
むしろこんなに詰まっていたのか。
「ちょっと鼻で呼吸してみてくださいー」
あ!通る!左鼻がめっちゃ通ってるよ!

それからまた15分くらい、ベキベキ、メリメリやりながら手術終了。手術終了時にまた鼻に大量のガーゼを詰める。

病室でぐったり休みながら休憩。
その間に簡単に今後の説明を受ける。
・その日の飲酒、入浴は禁止。
・翌日は休診日だが、提携病院である茅場町に体調がよかったら行くよう。
・ガーゼは翌々日に抜くので我慢するよう。(抜くと出血がひどくなる)
・痛み止めなどを処方します。

お会計は採血検査料含め50,000円。医療保険の書類はこのタイミングで渡した。書類作成に1週間と3000円かかるとのこと。
薬局で800円の薬を処方してもらって帰る。この時綿球も多めに買っておくのがおすすめ。

採掘されたホルマリン漬けの骨を片手に病院をよたよた去ります。

そして、本当の地獄はここから始まる。