3年半住んだ南柏から引越し。

入居した当時「辺鄙な街に来てしまったなあ」という印象を多少覚えたものの、渋谷まで片道1時間半、往復3時間の電車にはすぐに慣れ、充実した読書時間や将棋時間になった。

休日の夕景が好きだった。
紫に群青にグラデーションする空がとても広くて、上等な風呂敷に生活がくるまれているようだった。

いつものデブ柴とすれ違うとうれしくなる。
静かな夜の晩酌はささやかな贅沢。
新婚の生活設計をするには十分な物件で、隣の部屋が売りに出された時は「購入」の2文字がよぎった。この家でこのまま老いていくのは、それはそれで一つのしあわせなんだろうな。
それくらいいい街のいい物件だった。

そんな安寧を、理由もなく一旦手放してみる。
なんかおもしれーことにならねーかな、と。
コロナ禍の自粛生活でディフェンシブになった分攻めたいから。
まだまだやりたいこともいっぱいあるから。
つまり「なんとなく」。
そろそろ転調させねーと旋律もだれる、そんな感じ。

次は中野(サブカルの魔都)に引っ越し。
大概の街は住めば都で、そうならないとしたら自分の生活設計能力の問題だと思う。向上心さえあれば大丈夫なはず。

仲良くなってくれた友人諸氏はまた会いましょう!
実は多忙で挨拶回りできないんです。来月改めて伺います。

中年になっても春はなんかどきどきする。
いい歳こいてもそんなんでいいと思う。

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