何度めかの引っ越し。3年住んだ街を去る。
寂しがってくれる人がいっぱいいる、すなわち俺も寂しい。
飲んでるうちに迎える夜明けが好きだった。夏の朝は青白くて青梅街道でさえも神秘的だ。思えば、エモい夜もあった。
「住めば都」というが、快適というのは環境に与えられるものではなく、自ら改善しにいく脚力が前提に要ると思う。それさえあればほとんどの町は都だ。「生きていてよかった」と思える日に出会えたら「人生勝ち組」ってことでいいと思う。この街でも大勝利だったし、次の街でもきっと勝つ。

家を変え、街を変え、成り行きに導かれて、また次の季節に差し掛かる。
退去は脱皮に似ている。これまで得てきたものと思いを、捨て去ったり引き継いだりする度に洗練されて身軽になって行けたらいい。

昨今の脳科学において、自由意志は決断と行動の0.2秒間だけ存在するらしいことがわかった。
つまりその瞬間以外の我々は装置である。
どのように生きてもスピノザの石って、なんかやりきれないものもあるけど、飛んでるならまあマシ。0.2秒の脚力でまた進もう。